サタンは、神の創造物を崩壊させ、人間を獣に等しい存在に貶め、人間と神との関係を壊すことを目的にしています。エデンの園で成功を収めたサタンは、今も同じように忙しくしています。サタンは、聖書の神が教える以外の思考体系、オカルト、人間の堕落等を利用し、神の救いの計画に対する私たちの認識を惑わせ、神と私たちとの関係を壊そうとしているのです。 |
「にせキリスト、にせ預言者たちが現われて、できれば選民をも惑わそうとして、大きなしるしや不思議なことをして見せます。さあ、わたしは、あなたがたに前もって話しました。」(マタイ24:24-25)
「こういう者たちは、にせ使徒であり、人を欺く働き人であって、キリストの使徒に変装しているのです。しかし、驚くには及びません。サタンさえ光の御使いに変装するのです。ですから、サタンの手下どもが義のしもべに変装したとしても、格別なことはありません。彼らの最後はそのしわざにふさわしいものとなります。」
(第二コリント11:13-16) |
8
光の御使い
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偽救世主
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ニューヨークの国連本部近くにUFOが着陸しました。固唾を呑んで成り行きを見守るテレビカメラやレポ-タ-を前に、UFOから体長130センチほどの生物がぴょこぴょこ歩きながら登場。体重は35キロほど。大きな頭部に髪の毛はなく、肌はつるっとした感じの灰色。楕円形の目は、彼らの知識の深さをよく反映した、落ち着いた眼差しが宿っています。横に大きく開いた口に唇はなく、テレパシーでコミュニケ-ションを取ります。
人々は、もちろんこの生物のことを知りません。一方この生物は人間を熟知し、そこにいる人々の心の思いを言い当てます。そして、自分たちこそ、何千年にも渡り人間の進化を導き、クリシュナ(ヒンズ-教の神)、仏陀、モ-セ、イエス、モハメッドに啓示を与え、彼らの奇跡を実現させてきたと伝えます。彼らのメッセ-ジは衛星放送を通じて伝えられ、地球上の40億人に彼らへの畏敬の念が、急速に広がっていきます。
彼らの目は透明な光に満ち溢れ、その声は聞く人の心に優しく響きます。彼らの登場こそ、聖書で語られるミレニアム(千年王国)に匹敵する世界平和の新時代の幕開けです。すべての人間は、瞑想を通してその聖餐に交わらなければなりません。また、彼らの教えを広めるべく、さらに多くのUFOが到着し、人間の進化をめざましく飛躍させます。また、人間の良心のすべてを以って、自らの攻撃的態度を一切抑圧することが求められます。
この思慮深い生物は、人間の究極の運命を実現させる御使いとして、活躍します。すべての人間は彼らの指示に従い、既存の神話や教えは忘れなければなりません。これまでは、人間が作り出した神という概念で十分であったかもしれませんが、今はこうした思慮深い御使いの助けを得て、自らの内面を探り、世界的計画にあった自らの可能性を最大限に活かす方法を学ぶ必要があるのです。飢餓や病気、戦争は存在しなくなり、過去の遺物となります。自らを神として理解するにつれて、人間は驚くべき新しい力を得るようになります。過去の預言者たちが人間に教えようとしたことのすべてがここにあり、今、この御使いたちがその目標を実行に移すのです。
また中東では、とあるほら穴から、一人の青年が登場します。髭をたくわえ、茶褐色の美しい肌を持ち、慈悲と知恵に溢れるその目が何よりも印象的な青年です。「人類はみな兄弟」という彼のメッセージはあっという間に世界に広がりました。彼の信奉者たちは、彼を「消えたイマーム」と呼ばれる預言者の再来だと言います。消えたイマームとは、数十年前に、この青年が現れたほら穴に入ったきり行方の分からなくなった少年のことで、彼はイスラム12預言者の一人に数えられていました。この青年は自らを「神に遣わされた最後の真の預言者」と呼んでいます。
アメリカでは、カリスマ性の非常に高い大統領候補が登場しました。上品で雄弁。映画スターのような彼は、ケネディ元大統領を髣髴とさせます。保守的な経済政策、自由経済、防衛費の拡大、そして地球環境改善を支持する彼の政権では、「公平」や「自由」が合言葉です。全人種における公平。あらゆる性的嗜好を持つ人に対する公平。女性の権利の自由。中絶や安楽死を選ぶ自由。胎児からの臓器提供を求める自由。「自分が正しいと感じる」ことが真実だと子供たちに教え、それにあわせた授業課程を組む自由・・・。
小説でも現実でもありそうな話ばかりですが、そのすべてが神の言葉と矛盾しています。神は人間として生まれ変わり、ご自身の計画を明確に説明していますから、聖書以外の救いを語る宇宙人や堕天使も、神が定めた絶対的善悪に逆らうような政治的アジェンダを唱える如才な政治家もいりません。聖書は「サタンさえ光の御使いに変装するのです。」(第二コリント11:14)と教えています。サタンは、人間を騙すことにかけては達人であり、血に飢えた殺戮者という真の姿を見せることはありません。「なぜなら彼は偽り者であり、また偽りの父であるからです。」「悪魔は初めから人殺しであり。」(ヨハネ8:44)
詐欺師のサタンは、真実の福音から私たちを引き離すために様々な教えをでっち上げること、重要な神学的論点を歪曲すること、あるいは福音を間違った形で伝えることに長けています。
イエスが人間の姿をとって生まれた神であることを否定したらどうなるでしょう。完全な存在は神だけです。だから、イエスが神でないとすれば、永遠の命を与える完璧な犠牲とは言えません。この世界のすべての罪の贖いとしては、単なる人間の死は不十分です。イエスの復活や三位一体を否定することは、イエスが単なる人間に過ぎないと認めることです。人間の罪を否定することは、贖いの必要性を否定することです。イエスを俗に言う「偉大な預言者」の一人と見なした場合、イエスの特異性が失われます。自分が神になれると信じることは、救い主の必要性を否定することです。地獄を信じないことは、神との永遠の別離である地獄からあなたを救うために用意された神の生贄を否定することです。こんな風に、サタンはあらゆる形で神の福音を捻じ曲げようとしています。 |
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間違った福音を伝える悪魔
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聖書は「しかし、私たちであろうと、天の御使いであろうと、もし私たちが宣べ伝えた福音に反することをあなたがたに宣べ伝えるなら、その者はのろわれるべきです。」(ガラテヤ1:8)と教えています。ミカエルと彼の天使たちは、サタンとその手下を天国から追い出しました。以来、この世界の初めから、彼らは神が人間のために用意した計画を邪魔しようとしています。彼らは、罪や肉欲、麻薬、アルコ-ル、瞑想、呪文、霊視、マインドコントロ-ル、暴力(メディアの暴力を含む)などで良識を失った人間の心を、さらに惑わせます。サタンは、幻としても肉体を持つ存在としても、人間の前に姿を現すことができます。そしてエデンの園での成功からさらに力を強め、間違った福音を伝えることや、新興宗教を生み出す能力に、一層の磨きをかけているのです。
アダムとイブの時代から、悪魔は人間の邪魔をしてきました。チャネリングをする人間の体に入り込んで啓示を与えたり、未来を予知したり、病気の人を癒したり、魔法の呪文に応えてそれを実現させたり、「積極的思考」を実践する人の夢を叶えたりして、人間の心を惑わせます。教会の中ですら、霊的に冷静な判断をせず、単なる「しるしや不思議な業」を求める人々を扇動して、教会内に大問題を引き起こすのです。
霊的な善悪を見分けることに関して言えば、人間はとても騙されやすい存在です。聖書的な世界観を持っていなければ、筋金入りの無神論者も簡単に騙されてしまいます。超自然を何十年も否定してきたこの社会は、悪魔にとって何よりの餌食です。アメリカでは、南北戦争後の領土拡張政策と世界大戦および1950年代の工業化に夢中になり、超自然や霊的価値などは、すっかり忘れ去られてしまいました。
1960年代のアメリカでは反体制文化が広まり、若者を中心に物質主義や形だけのキリスト教への反抗が始まりました。麻薬や東洋哲学への傾倒が起こり、また「フリー・ラブ」の名の下、常軌を逸脱した性の乱れが反乱しました。こうした流れは、今日においても、文化の大勢を占めています。「フリー・ラブ」の思想は、妊娠中絶の氾濫に見られます。人々はオカルトに異常なまでの興味を示し、殺人やホラ-、魔法を題材にした映画やテレビ、本は常に大評判になっています。
バ-バラ・タックマンは、有名な著書『離れた鏡』の中で、15世紀のヨ-ロッパに蔓延していた死者へのカルト的信仰について、次のように書いています。
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「芸術家は、死体の腐敗をおぞましいほどに詳しく描き出す。死体から湧き出す蛆虫、死人の目玉の上に座っているガマガエル。フレスコ画で埋められた無数の壁の周りで、あざけるように、死の舞踏を踊る死神。強姦の絵はまるで目の前でそれが起きているようにリアルだ。キリストの体が兵士たちによって残忍に切り刻まれる様子、子供が自らの母親に焼かれている、あるいは食べられている様子・・・」 |
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これを読んで、「ひどい!」と思いましたか?でもレンタルビデオ屋の棚を見て下さい。死や死体、吸血鬼、女性への暴力、アブノ-マル・セックス、バラバラ殺人、連続殺人やその他の暴力にあふれた作品が、当たり前のように並んでいるではありませんか。人間の死に対する異常なほどの興味に加え、お化け屋敷、オオカミ男、心霊術、超能力、輪廻転生、口寄せ、UFO、星占い、手相占い、魔術、などのオカルトへの人気も高まる一方です。こうしたテ-マは私たちの社会に氾濫し、今や土曜の朝の子供向けアニメにも、当たり前のように登場しています。そしてアメリカの輸出品第2位である映画を通し、世界中に悪魔的メッセ-ジが広がっているのです。
サタンは、神の創造物を崩壊させ、人間を獣に等しい存在に貶め、人間と神との関係を壊すことを目的にしています。エデンの園で成功を収めたサタンは、今も同じように忙しくしています。サタンは、聖書の神が教える以外の思考体系、オカルト、人間の堕落等を利用し、神の救いの計画に対する私たちの認識を惑わせ、神と私たちとの関係を壊そうとしているのです。悪魔が作り出す埃で埋められ、神の御子の姿が見えにくい現代社会で、地獄の人口を増やすというサタンの目的は着々と達成されています。
しかし、最終的な勝利は神の手にあります。サタンと彼の手下の運命はすでにはっきりしています。「そして、彼らを惑わした悪魔は火と硫黄との池に投げ込まれた。そこは獣も、にせ預言者もいる所で、彼らは永遠に昼も夜も苦しみを受ける。」(黙示録20:10、マタイ25:41も参照) |
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霊的洞察力
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イエスも、終わりの日に対する警告を出しています。「にせキリスト、にせ預言者たちが現われて、できれば選民をも惑わそうとして、大きなしるしや不思議なことをして見せます。さあ、わたしは、あなたがたに前もって話しました。」(マタイ24:24-25)
この預言のように、偽キリストや偽預言者が登場した場合、次の3つの方法で彼らを見破ることができます。
1. 神、神の性質、神が人間を創造した目的、人間の堕落、贖い、救いの計画に関して、しっかりとした基本的知識を養いましょう。
こうした基本的知識をしっかり理解することで、私たちは悪魔の計画にあるミスを見つけ出すことができます。オカルト的なものに興味を持っていると、その区別がしにくくなりますから、まずは、以下のような祈りを持ってイエスに自分の主・救い主になってもらうようお願いしましょう。 |
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「愛する神様。私はあなたから離れていましたが、私にはあなたが必要です。どうか私の人生においで下さい。私はあなたの子供、イエス・キリストを私の救い主として受け入れます。イエス様が私の罪を赦すため、十字架で死んで下さったことに感謝します。私の人生の主導権を握り、あなたにふさわしい人間に私を変えてください。あなたの子供として、私に永遠の命を与えて下さい」 |
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自分の救い主としてイエスを受け入れると、聖霊があなたの心に入り、神の計画を見極める洞察力を与え、聖書の内容がはっきり分かるように助けてくれます。聖霊の導きによりあなたの罪が示されたら、その罪について具体的に祈り、また悪魔に利用されないように祈りましょう。こうした祈りを捧げる時には、毎回「イエスの御名を通して」祈ります。 |
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「主よ、私の罪を告白します。イエス・キリストの御名により、私をこの罪に捕らえている悪霊が、今すぐ私から離れるよう命じます。生ける神の武具を身に着け、神の子羊の血により、私自身を守ります。」 |
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祈りを捧げた後にも霊的な戦いを感じたら、同じ祈りを繰り返します。「ですから、もし子があなたがたを自由にするなら、あなたがたはほんとうに自由なのです。」(ヨハネ8:36)とありますから、何度祈っても心に自由を感じない場合には、牧師やクリスチャンの友人に一緒に祈ってもらいましょう。
間違った教えやオカルト的な本、置物、絵などは、霊的抑圧の原因となり、あなたから真の自由を奪うものですから、すべて処分しましょう。聖書の教えに基づいた教会に行き、クリスチャンが集う勉強会やイベントに参加して、あなたが得た新しい命を飛躍させるような、新しい人間関係やライフスタイルを追求するようにしましょう。
2.「実」によって、偽預言者を見破ることができます。
「あなたがたは、実によって彼らを見分けることができます。」(マタイ7:16)
偽預言者の多くは、人格面において大きな問題を持っています。一日中声を嗄らして愛を叫んでおきながら、すぐに怒ったり自分勝手な行動を取ったりします。弟子たちが貧しい生活に耐えてお腹をすかせているのに、自分はロールスロイスを乗り回しています。正義を語りますが、正義を実践してはいません。宣教活動のためと献金を募りながら、そのお金を流用して豪邸を建てたり、貞淑であると言いながら浮気をしたりしているのです。カルトなども、同じです。どんなに崇高な教えと目標を持っていたとしても、その生活ぶりから彼らの真の姿を見極めることができます。
3. 霊を確かめる
「イエスを告白しない霊はどれ一つとして神から出たものではありません。それは反キリストの霊です。」(第一ヨハネ4:2-3)
チャネリング、霊視、瞑想、ヨガなどに「霊」の導きを求めている人は、そうした霊に向かってイエスが彼らの主であるかどうか、聞いてみて下さい。イエスの御名の権威の元に、彼らが誰に仕えているを聞いてみて下さい。教会の中ですら、無意識の内にも悪魔の導きを求めている人がいることは事実です。こうした人々は、聖霊からの知識を受け取っていると信じていますが、実際には悪魔とコミュニケ-ションを取っているのです。イエス・キリストを認める霊は、聖霊の他にはありません。預言者であれ、グルであれ、政治家であれ、あるいは自らを「救い主」と呼ぶ人であれ、彼らの言葉の源がどんな霊なのかを、私たちはしっかり理解・テストする必要があります。 |
星占いとノストラダムスと聖書
~星占いの予言、ミシェル・ノストラダムスの予言、
聖書の預言 |
8-2星占いの予言、ミシェル・ノストラダムスの予言、
聖書の預言へ
アメリカ国内には、21万人の星占い師がいます(内、本業にしているのは1万人)
〔1〕。紀元前3000年頃のバビロニアでは、星占いが重視されていました。当時の人々は、星座の動きが人間の生活に大きな影響を与えると信じていたのです。古代ギリシアの星座には、プレアデスを含む13の星座がありますが、近代占星術では、牡羊座、牡牛座、双子座、蟹座、獅子座、乙女座、天秤座、さそり座、いて座、山羊座、みずがめ座、うお座の十二宮図を使用しています。
主流の占星術は2種類あります。
主流の占星術は2種類あります。
「占星術の正当性と予言の価値」を見る |
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ノストラダムス-その人間性と予言 |
ノストラダムス(1503~1566)は、オカルト的予言者でした。本名は、ミシェル・ド・ノートルダム。ユダヤ人一家(後にカソリックに改宗)の息子としてフランスのサン・レミで生まれ、後にモントピ-リア大学で医学の学位を取得したと言われていま。しかし真相は、1529年に同大学に応募したものの、「山師のようで誠実さに欠ける」との理由で、学生課のギリアム・ロンドレに却下されています(ピ-タ-・ラメラジャ-著『知られざるノストラダムス』より)。大学入学を拒否されたノストラダムスは、その後ヨ-ロッパに渡っています。 ノストラダムスの予言、星占い、聖書の預言を見る |
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人生は束の間
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ヘンリ-8世の時代に殉教した聖トーマス・モアは「自分の子供のために涙を流さない人間は、父の名に値しない」と言っています。神はこの世を心から愛し、その子供のために涙を流し、人間の姿をとって、私たちを慰めにこの世に来ました。神は自分の子供全員に、特に、道を踏み外した子供たちの心に触れたいと思っています。堕天使に騙された子供たちの目隠しを引きちぎり、救い主イエスの光の中に連れてきたいと思っています。
この詩にあるように、私たちの人生はとても短く、池に浮かぶさざ波のようなものです。 |
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「春は過ぎたのに、
いまだ湧き出でず
実はとうに枯れたのに、
葉は青々とし
私の青春は終わったのに、
いまだ青二才で
世界を見たのに、
まだ世界を知らず、
糸は切り取られたのに、紡がれず、
生きていながらも、
私の人生は終わってしまった。」
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| ソロモンは、人間の努力の虚しさをこう詠っています。 |
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「私は、日の下で行なわれたすべてのわざを見たが、なんと、すべてがむなしいことよ。風を追うようなものだ。」(伝道の書1:14) |
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これまで、世界は多くの偉人の栄華と没落を、そして彼らの夢が散っていく姿を何度も目撃してきました。崇拝された偉人もグルも、みんな普通の人間と同じように死に、神と崇められたエジプトのファラオも、砂漠の塵となって消えました。ダビデは、人のはかなさを「人の日は、草のよう。野の花のように咲く。風がそこを過ぎると、それは、もはやない。」(詩篇103:15-16)と嘆きましたが、その直後に「しかし、主の恵みは、とこしえから、とこしえまで、主を恐れる者の上にある。」(詩篇103:17)と神を称えています。
さらに、神の御子であるイエスの言葉が、私たちに希望を与えます。 |
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「わたしは、よみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は、死んでも生きるのです。」
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みなさんが、イエスの愛をしっかりと握り締め、決して放さないようお祈りしています。 |
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参考文献
〔1〕“Psychic Forces” by John Weldon and Clifford Wilson |
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